コンドミニアム投資とは?メリット・デメリット・利回りを押さえて効率的に資産運用しよう

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少子高齢化による人口減少などを理由に、国内ではなく海外の不動産投資に目を向けている方もいるのではないでしょうか。もし心当たりがあれば、ぜひコンドミニアム投資を検討してみてください。

今回は、コンドミニアム投資にフォーカスし、その概要やメリット・デメリット、そして海外不動産投資の利回りについてご紹介します。あわせて、コンドミニアム投資に挑戦する際の流れ・方法も解説しているので、ぜひご参考にしてください。

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海外で資産運用に挑戦!「コンドミニアム投資」とは


コンドミニアム投資について理解を深める前に、まず「コンドミニアム」の意味を押さえましょう。

コンドミニアムという言葉の意味は、業界によって変わります。例えば、ホテル業界では「キッチンが備わっていたり洗濯機があったりと、生活する上で必要な設備が整った宿泊施設」という意味で使われます。一方で、不動産業界では「海外の分譲マンション」のことを指します。

今回、この記事では「コンドミニアム=海外の分譲マンション」という意味で解説していきます。

改めまして、コンドミニアム投資とは「主に海外の分譲マンションを購入し、それを入居者に貸し出して家賃収入を得る、あるいは資産価値が上がったタイミングで売却することで利益を得る投資方法」のことです。場所が海外というだけで、その内容は日本で行う不動産投資と変わりありません。

コンドミニアム投資で得られる利益

コンドミニアム投資で得られる利益は、上記のとおり「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2つです。以下で、それぞれについて詳しく解説します。

インカムゲイン

インカムゲインとは、不動産などの資産を所有中に得られる利益のことです。コンドミニアム投資でいうと「家賃収入」が該当し、この他の種類には株の配当金や投資信託の収益分配金などがあります。

インカムゲインの主なメリットは、安定した利益を長期的に得られることです。例えばコンドミニアム投資の場合は、借り手がいる限り家賃収入を得られます。また、家賃が急激に下がるケースはほとんどないため、利益を安定的に確保できるでしょう。

一方でインカムゲインには、一度に得られる利益が少ないというデメリットもあります。場合によっては、初期費用をなかなか回収できない可能性があるのです。

この事態を防ぐには、不動産価格が比較的安いコンドミニアムを購入するなど、何らかの対策を講じる必要があります。

キャピタルゲイン

キャピタルゲインとは、所有資産を購入時よりも高値で売却した際に得られる利益のことです。コンドミニアム投資でいうと、所有資産はコンドミニアムそのものを指します。

キャピタルゲインの主なメリットは、インカムゲイン以上の利益を得やすいことです。とくにコンドミニアム投資をはじめとする不動産投資の場合は、所有している不動産を売却することで、家賃収入以上の利益を得られるケースがほとんどです。そのため、一度で多くの利益を獲得したいのであれば、キャピタルゲインを狙った投資に挑戦するのが堅実といえます。

一方でキャピタルゲインには、購入金額より安い価格で資産を売却しなければならないケースもある、というデメリットもあります。不動産そのものや立地など、さまざまな条件によって資産価値が落ちてしまい、高値で売却できない可能性があるのです。

この事態を防ぐには、資産価値の安定が見込める不動産を購入するなどして、事前に対策することが欠かせません。

コンドミニアム投資に適した国

国によっては、外国人による不動産の購入・所有に何らかの制限を設けていることもあります。

例えば、不動産を購入できる国には日本をはじめ、韓国やアメリカ、フランス、イギリス、ネパール、マレーシア、バングラディシュなどがあります(※国によっては現地法人の設立が必須)。これらの国なら、土地の購入からコンドミニアムそのものの購入まで、自由に不動産投資を行えます。

この他、土地の購入は認められていないものの、コンドミニアムの所有は認められている国もあり、それにはタイやフィリピン、ベトナム、カンボジア、ミャンマー、インドネシアなどが挙げられます。

これらの国でコンドミニアム投資を行う場合は、すでに建てられている物件を購入しなければなりません。そのため、上記の不動産を購入できる国に比べると自由度は低いといえるでしょう。

しかし、中には経済成長が著しい国もあり、そこを選べば自由度が低いという状況下でも高利回りが期待できるかもしれません。例えばタイは、2021年度のGDP成長率が前年度の+1.6%です。この成長率は2022年度も据え置きと予測されていることから、安定的なコンドミニアム投資ができると考えられます。そのため、タイはコンドミニアム投資に適した国といえるでしょう。

コンドミニアム投資の舞台となる国は、外国人による不動産の購入・所有が可能かどうかはもちろん、経済成長も確認した上で選ぶことが大切です。そうすれば、ルールを守った上で安定的に収益を得られる可能性があります。

参照:
2021年のGDP成長率はプラス1.6%、2022年見通しは据え置き|JETRO

海外ならではの強みがある!コンドミニアム投資のメリット


では、コンドミニアム投資のメリットには、具体的にどのような点が挙げられるのでしょうか。

物件の購入価格が比較的安い

日本の不動産に比べて、海外の不動産はその購入価格が安い傾向があります。具体的には、日本の不動産の購入価格と比較して、タイは3分の1程度、フィリピンは4分の1程度、カンボジアは5分の1程度といわれています。購入価格が安いとその分大きな利益を得やすくなるので、タイやフィリピン、カンボジアの物件を選べば、コンドミニアム投資を成功させやすくなるでしょう。

投資を軌道に乗せやすい

人口が増加傾向にある国でコンドミニアム投資を行えば、安定して利益を得られる可能性があります。なぜなら、人口数は経済成長に影響を及ぼす可能性がある要素だからです。

日本では今、少子高齢化が深刻化しており、2015年は1億2,709万人だった人口が、2021年には1億2,550万人にまで減少しました。そしてこのまま少子高齢化が進めば、2040年には人口が1億1,092万人に、2053年には9,924万人になると予測されています。

その一方で、海外には人口減少の気配を感じさせない国が多くあります。例えばフィリピンの場合、2015年は1億98万人だった人口が、2020年には1億903万人にまで増加しています。
こうした高い水準での人口増加は、のちに労働供給を増やすなど、経済成長に大きな利益を与える可能性があります。そのため、人口が増加傾向にある国でコンドミニアム投資を行えば、満足できるほどの利益を安定的に得やすくなるでしょう。

参照:
日本の将来推計人口 平成29年推計|国立社会保障・人口問題研究所
人口推計(2021年(令和3年)10月1日現在)‐全国:年齢(各歳)、男女別人口 ・ 都道府県:年齢(5歳階級)、男女別人口‐|総務省統計局
2020年の人口は1億903万人、5年間で800万人超増加|JETRO

高額なキャピタルゲインが期待できる

コンドミニアム投資の舞台となる国の選び方次第では、高額なキャピタルゲインを得られる可能性がある、経済成長が著しかったり、継続的に人口が増加していたりする国を選ぶのがベストです。経済成長が進むにつれて物価は上昇するといわれているため、例えばフィリピンで所有しているコンドミニアムを売却すれば、満足な利益を得られるでしょう。

日本にはない構造・デザインの物件を所有できる

海外の物件には、その地域ならではの特徴が反映されていることがあります。
例えば、寒さが厳しい北欧や北米の物件は、優れた気密断熱性能を備えているのが特徴です。この他、1年を通して雨が多いアイルランドでは、少しでも気分が明るくなるようにとの理由から、鮮やかな色合いのドアが多く使われています。

このような、日本ではあまり見かけない特徴を持つ物件は、海外でこそ購入・所有できるものです。そのため、海外の物件に憧れがある方にとってこの点は、大きなメリットとなるでしょう。

工夫次第で回避できる!コンドミニアム投資のデメリット


コンドミニアム投資には、メリットがある一方でデメリットもあります。

コンドミニアムが完成しない可能性がある

日本で行う不動産投資では、物件が完成した後に支払いを済ませるのが一般的です。しかし一部の国では、物件の建設中に購入金額の何割かを支払う購入方法(=プレビルド)を採用しています。

プレビルドには「販売初期であるほど購入金額が安くなる」というメリットがあります。しかし、その一方で「不動産会社やデベロッパーが倒産すると、建設が頓挫し物件が完成しない」というデメリットもあり、仮に建設が中止になってもすでに支払ったお金は戻ってきません。
この点から、海外にてプレビルドのコンドミニアムを購入する場合は、必ずしも物件が完成し投資を成功させられるとは限らないといえます。

このデメリットを回避するには、長年実績を積んでいる大手の不動産会社やデベロッパーから物件を購入することが大切です。信頼できるパートナーを選ぶことで、コンドミニアム投資を円滑に進めやすくなります。

現地の規制・言葉を理解する必要がある

海外の不動産投資には、日本の不動産投資にはない規制が設けられていることがあります。もちろん、国によって規制の内容は異なるため、場所が決まり次第、細かく確認し理解しなければなりません。この手間は、海外を舞台とするコンドミニアム投資ならではのデメリットといえるでしょう。

また、規制とあわせて言葉も理解する必要があります。現地の不動産会社やデベロッパーとコミュニケーションが取れないとなると、いくら規制を理解していても投資を進めることは困難です。そのため、最低でも世界共通語である英語は、ある程度マスターしなければなりません。

このデメリットを緩和させるには、プロの力を借りるのがおすすめです。例えば、海外の不動産投資の規制については、不動産業者に相談し情報を集めるのが望ましいでしょう。英語については、スクールに通うなどしてプロの講師から学ぶのが効率的です。

現地の経済が停滞する可能性がある

コンドミニアム投資の舞台として選んだ国の経済が、必ずしも安定し続けるとは限りません。投資をスタートさせたときは安定していたとしても、時間の経過とともに不安定となり、数年後には停滞する可能性もあります。そうなれば、コンドミニアムの資産価値も下落し、思うように利益を得られなくなってしまうでしょう。

このデメリットを回避するには、コンドミニアムを購入する国の経済状況を随時確認し、その将来性を見極めることが大切です。自分ひとりで判断するのが難しい場合は、不動産会社に相談しアドバイスをもらいましょう。

あわせて知っておきたい!海外不動産投資の利回り


コンドミニアム投資に挑戦する上で気になるのは、海外の不動産投資における利回りではないでしょうか。「Property Prices Index by Country 2021」によると、上位10か国は以下のとおりです。

都心部における表面利回り
アラブ首長国連邦 9.16%
プエルトリコ 8.72%
南アフリカ 8.34%
トリニダード・トバゴ 8.12%
サウジアラビア 8.08%
アメリカ 7.96%
パレスチナ 7.65%
カタール 7.47%
パナマ 7.37%
ドミニカ共和国 7.31%

このデータから読み取れるのは、プエルトリコやカタールなど、新興国(日本やアメリカなどの先進国に比べると、現在の経済水準はまだ低いものの高い成長性を秘めた国のこと)に高利回りの傾向があるということです。そのため、利回り重視でコンドミニアム投資を行いたいのであれば、新興国を選ぶのも一案といえるでしょう。

なお、日本は104位で2.19%、タイは88位で3.17%、フィリピンは83位で3.28%となっています。

参照:
Property Prices Index by Country 2021|NUMBEO

コンドミニアム投資に挑戦!基本的な流れ・方法について


最後に、コンドミニアム投資の基本的な流れ・方法についてご紹介します。

1.海外の不動産投資に関する情報を収集する

先進国か新興国か、プレビルドの物件かなど、さまざまな条件によって投資の進め方や方法は変わってきます。そのため、まずは海外の不動産投資全般について理解を深めることが大切です。

おすすめの学習方法には、例えば不動産会社をはじめとする企業が主催する「海外の不動産投資に関するセミナーへの参加」があります。効率よく情報を収集できる上に、不動産投資の基礎を学べるため、コンドミニアム投資を成功させやすくなるでしょう。

2.目的・目標を明確にする

次に、コンドミニアム投資の目的・目標を明確にします。具体的には、「インカムゲインとキャピタルゲインのどちらを狙うか」「どれほどの利益を得たいか」などを決めていきます。

これらは、投資に回せる自己資金を踏まえた上で考える必要があるため、まずは用意できる現金がいくらになるか確認しましょう。このステップを省くと目的・目標を的確に立てられなくなる可能性があるため、ご注意ください。

3.投資先の国を決める

続いて、コンドミニアム投資の舞台となる国を決めます。このステップに関しては、上記でご紹介した「コンドミニアム投資に適した国」、そして「海外不動産投資の利回り」を参考にするのがおすすめです。何を重視するかによって適した国は変わってくるため、目的・目標を踏まえた上で自分に合った国を選びましょう。

4.不動産会社を選ぶ

海外の不動産を購入する方法には、「海外の不動産を取り扱う日本の不動産会社を利用する方法」と「現地の不動産会社を利用する方法」の2つがあります。

前者を選ぶ場合は、海外の不動産投資に関する情報を豊富に持っているか、確認することが大切です。各国の法律や税制、慣習などを熟知している不動産会社を選べば、比較的スムーズに投資を進められます。後者に関しては、海外での不動産投資に慣れている方に向いている方法なので、初心者の方にはあまりおすすめしません。

5.コンドミニアムを購入する

利用する不動産会社が決まり、複数の物件を比較したら、いざコンドミニアムを購入します。海外の不動産の売買契約書は、現地の言語または世界共通語である英語で書かれていることがほとんど。そのため、不動産用語やよくある文脈については、ある程度勉強しておくことが大切です。

とはいえ、法律的な内容も絡んだ文章を自分ひとりで読解するのは困難なので、不動産会社に相談するなどして、サポートしてもらいましょう。

6.賃借人(テナント)を探す

コンドミニアム投資でインカムゲインを狙うのであれば、賃借人(テナント)を探す必要があります。物件がすでに完成しているのであれば、購入手続きと並行して賃借人(テナント)を探すのがおすすめです。

購入後、賃借人(テナント)が見つかるまでに時間がかかるほど、利益の獲得も後ろ倒しになってしまいます。なるべく早く利益を得るためにも、賃借人(テナント)探しは素早く行うことが大切です。

まとめ

コンドミニアム投資は「投資を軌道に乗せやすい」「高額なキャピタルゲインが期待できる」というメリットを持つ、魅力的な投資方法です。もちろん、メリットがある分デメリットもありますが、今回ご紹介した工夫を取り入れれば、回避できる場合もあります。

そのため、もし「コンドミニアム投資に挑戦したい」「コンドミニアム投資で不労所得を図りたい」などとお考えなら、ぜひこの記事でご紹介した内容をご参考にしてください。きっと、幸先の良いスタートを切れるはずです。

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